M&Aアドバイザリー業務の変容
今後M&A件数の減少とともにアドバイザリー業務を取り巻く環境はおおきく変わりそうです。
まずM&A件数の減少により報酬が下落します。
アドバイザーの数は変わらないので、より買手(発注者)市場になっていくでしょう。
景気が良かった頃の30%減ぐらいでしょうか。
テレワークが一般化することで、アドバイザーとクライアントのコミュニケーションに影響が出てきます。
顔をあわせたミーティングが減少することで情報の伝達にミスが生じやすくなる、報告会がテレカンになることでトップ同士の会話機会が無くなってしまうなど。
少ないチャンスできちんと要点を伝えないとクライアントの満足度が下がってしまいます。
アドバイザーの出す報告書はどれも似たり寄ったりなので、日々のコミュニケーションが重要な差別化要因ですので。
一方で、優秀なアドバイザーが余ってくるので成果物のクオリティ(分析の深度など)は上がるかもしれません。
アドバイザリーファーム内では業務経験の格差が広がり、人気の無いアドバイザーはリストラで淘汰されていきます。
基本的にクライアント側には有利に、アドバイザー側には不利にはたらきます。
ただしあまりにアドバイザーを使い倒すと、将来景気が良くなった時に業務を受けてくれるアドバイザーがいなくなってしまうかもしれません。
互いを配慮しあって難局を乗り越えていきたいものです。