ソフトバンクのAI投資は大勢に異常なしか?
ソフトバンクグループはQ2決算にてWeWorkの減損$3.0bnを計上しました。
ただし一時的なものであり、他の投資銘柄含め成長性に問題ないことを決算発表資料にて説明しています。
面白いと思ったのはこちらのチャート。
成功を収めたネット企業の売上成長率とFCFマルチプルで回帰分析を実施しています。
投資先が5年後売上高成長率30%を達成していた場合、FCFの25倍の企業価値となるとのことですね。
面白い分析ですが、これはちょっと違和感があります。
まずサンプルが成功企業のみであること。
投資先すべてが株式上場まで漕ぎつければこれだけの価値が出るのかもしれませんが、中には上場には至らず最悪の場合倒産する企業が出てくるかもしれません。
いわゆるサバイバルバイアスがかかってしまっています。
また横軸を売上高成長率で見ている点も気になります。
利益が出ていない場合FCFはマイナスとなる可能性が高く価値は出ません。
投資先が5年後に黒字化しなくてはなりませんが、果たしてそこまで急成長するでしょうか。
ちなみにサンプル企業の5年前の決算をみるといずれも黒字であり、ソフトバンクの投資先とは事情が異なるようです。
大勢に異常なし、とは言い切れないかもしれません。