FAS会計士ハヤマの仕事術

大手監査法人を経て、Big4 FASのバリュエーション部門で働く会計士が呟く仕事術 etc.

期待効用モデルと投資心理

結果が不確実なとき、人は期待効用が最大化するように行動することを「期待効用モデル」という。

期待効用とは効用の期待値、別の言い方をすれば、結果にどれだけ満足できるかの予測値です。

 

株式投資の場面ではこの期待効用を過度に見積もっているんじゃないかと思います。

成功と失敗それぞれの確率をきちんと見積もったときの金額的な期待値は大した金額でないとしても、成功したときの金額が大きい場合はそこから得られる効用も大きくなります。

その成功の効用と、失敗したときの損失に目を向けたくない気持ちとの相互作用で、失敗の効用を覆い隠してしまう危険があるのではないか。

 

防止策として、成功の効用を過度にみていないか(本当にそんなに嬉しいのか?単にマーケットに勝ったことが嬉しいのではないか?)、失敗の損失額と可能性を冷静に見つめるように気をつけたいと思います。