合理的な宗教
代々木上原のモスク「東京ジャーミィ」。
イスタンブール旅行以来モスクが好きになり、日本最大のモスクにはずっと行きたいと思っていました。
運良く館内ツアーのタイミングの入館となり、ガイドの説明を聞きながら鑑賞することができました。
外観はイスタンブールのモスクと同様に白と淡い青色。
一方で内観は新しいこともあり、白色の壁が映えて明るいです。
模様がシンプルなことも白を目立たせており、柔らかく優しい雰囲気を持つモスクだと思いました。
ガイドの説明も面白かったです。
まずラマダンについて、苦行のイメージが強いがそれだけではなく長所もたくさんあると。
忍耐力を鍛える、感謝の心を養う(空腹に耐えた後の食事は格別)、貧しく食べることが困難な人達の気持ちを理解する、など。
興味深かったのは空腹時に細胞が活性化するという、2016年にノーベル賞を受賞した大隅教授のオートファジーと同様の効果を得られるというもの。
「身体に悪い習慣であれば長く続かない」というお話に納得感がありました。
礼拝は男女別々に行います。
男性は礼拝所のいちばん奥、女性は二階と場所が異なります。
これだけ聞くと男女差別では?と勘ぐってしまいますが、これにも理由があるとか。
礼拝は隣の人達と密着して行います。
これは互いに兄弟のように親しくなるための風習なのですが、異性が隣だと礼拝に集中できなくなってしまいます。
礼拝の最優先事項は神と向かい合うことなので、敢えて場所を分けているのだそうです。
これも納得感があります。
イスラム教というと昨今マイナスイメージが多いですが、本来は合理的かつ隣人愛を大切にする宗教だという考え方を理解することができました。
合理性は開祖ムハンマドが商人であることが影響しているのかもしれません。